獺祭にはさまざまな商品がありますが、その中でも「遠心分離」というシリーズがあります。
通常のシリーズよりも価格設定が高くなっていて、「どんな違いがあるの?」と気になりますよね。
そこで、この記事では次のことについてまとめました。
ポイント
- 獺祭の「遠心分離」とはどんなものか
- 遠心分離シリーズの値段
- 遠心分離シリーズの味や口コミ
ぜひ、参考にしてくださいね。
獺祭の「遠心分離」とはどんなもの?
獺祭の人気にあぐらをかくことなく、日本酒の味を追及し続けている旭酒造。
獺祭に「遠心分離」という技術を用いて、さらに美味しくすることに成功しています。
ちなみに、遠心分離を日本で取り入れたのは、旭酒造が初めてなんですよ。
遠心分離で作ったお酒は、通常の方法で作ったお酒と何が違うのでしょうか?
お酒を作る工程に「搾り」というものがありますが、このやり方が違うのです。
「搾り」とは、醪(もろみ)を酒と酒粕に分ける工程のこと。
通常の工程だと、搾りのやり方は2通りあります。
メモ
- 醪を酒袋にいれ、醪の重さで酒を流れ出させる方法
- 機械で圧力をかけてお酒を搾る方法
一方、旭酒造が導入した遠心分離システムは、1分間に3000回もの空中回転をかけるという方法で酒を酒粕を分けます。
これは、圧力をかけずにお酒を搾りだすことができる、画期的な方法なんですよ。
普通の搾り方ではできない、「風味を損なわずに一番美味しい部分を抽出する」ということが実現できたのです。
遠心分離で抽出したお酒は、雑味が全くない状態。
そこで、味の演出のために通常の方法で「搾り」が行われたお酒もブレンドします。
こうして「獺祭 遠心分離 磨き3割9分/2割3分」が完成します。
遠心分離で作られた獺祭の値段は?
遠心分離システムで作られた獺祭は、かなりコストがかかっています。
まず、遠心分離の機械が非常に高価なんですね。
日本で初の導入ということもあり、細かなトラブルも多々あります。
さらに、遠心分離システムは量産することができません。
このような理由で、「遠心分離シリーズ」は一般的な日本酒と比べると高価なお酒となっています。
メモ
- 獺祭 遠心分離 磨き3割9分(720ml):税込3,965円
- 獺祭 遠心分離 磨き2割3分(720ml):税込8,497円
※2020年7月時点の定価
遠心分離でない「磨きシリーズ」と比べると、3割9分が1,400円ほど、2割3分が3,100円ほど変わってきますね。
メモ
- 獺祭 磨き3割9分(720ml):2,541円
- 獺祭 磨き2割3分(720ml):5,390円
※2020年7月時点の定価
遠心分離シリーズは、高級酒として、お祝いの席でおもてなしに出したり、贈呈品として利用されることが多いです。
そして、これだけ高価でありながら「価格以上に美味しいお酒」と感じる人が多いんですよ。
「獺祭 遠心分離 磨き3割9分」の味や口コミ
「獺祭 遠心分離 磨き3割9分」の味は、獺祭Store WEB店でこのように紹介されています。
無加圧状態で、もろみから酒を分離するため純米大吟醸もろみの本来持つ香りやふくらみ等の美点が崩れることなく表現されています。
引用:獺祭Store WEB店
フルーティな香りがどこまでも広がるのが、遠心分離シリーズの特徴です。
実際に飲んだ人は、こんな口コミをしていますよ。
テイスト的にはノーマルタイプの「磨き三割九分」と似ていますが、「遠心分離」によって雑味が少ない分、口に含んだ後の香りの広がり方に違いがあります。
甘みも「磨き三割九分」と比べるとスッキリとしていて繊細で上品な仕上がりになっています。本当に特別な日にゆっくりと飲んでもらいたい。そんなお酒です。
引用:バッカス
遠心分離タイプと通常タイプの「磨き3割9分」を飲み比べての感想ですね。
同じ3割9分でも、やはり香りの厚みが違うと感じています。
一瞬感じる香りはジューシーな洋梨のようでフルーティー。これも39と同じです。 しかし、ここからです。 遠心分離は、香りの広がり方、ボリュームが圧倒的です。 39の方がさっそうと吹き抜ける風なら、遠心分離は暴風です。 香りの嵐が口内で暴れまくります! くわー、これは強烈。超派手なお酒です。 とはいえ、そのまま搾ったお酒をブレンドしているせいか、極端にバランスが悪くはなく違和感を感じるほどではありません。全体的には39より遠心分離の方が好みです。値段は遠心分離の方が1.5倍ぐらいしますが、十分その価値はあると思います。
「39」というのは遠心分離でない「磨き3割9分」のことでしょう。
やはり、遠心分離とそうでないものを比べると、味の違いがここまで明確になるものなんですね。
味を絶賛する口コミが多い中で、このような口コミもありました。
思ったほど香りは素晴らしくなかった。
味はなかなかだったけど、金額相応かは微妙。
私の求めている純米大吟醸ではありませんでした。引用:日本酒物語
獺祭はすごく人気があるため、飲む前の期待値もかなり高くなります。
その結果、「期待ほどではないな」と感じる人もいるのかも知れませんね。
「獺祭 遠心分離 磨き2割3分」の味や口コミ
磨き3割9分よりも、さらにコストのかかっている「獺祭 遠心分離 磨き2割3分」。
獺祭Store WEB店では、このように紹介されています。
このお酒は、遠心分離の技術を使い圧力をかけずに搾ったものに、通常のお酒の搾り方である圧力をかけて搾ったものをブレンドしております。遠心分離の美点である「いやなところが何もない酒質」に、通常の搾り方由来のパンチのあるごく味を持つ酒質を加えて、洗練された華やかさと繊細さに厚みと複雑さを表したものです。
引用:獺祭Store WEB店
口コミは、3割9分よりもさらに味を絶賛するものであふれています。
広島の知人に勧められて初めて口にした時から、ファンになりました。
あまり有名になると品薄になるような商品なので、大きな声では言えませんが、日本酒をあまり飲まれない方にも一度味わっていただきたい逸品です。(メーカーの人間では決してありませんので・・・笑)引用:楽天市場
「ビールやワインは好きだけど、日本酒は苦手・・・」という人は、案外多いものです。
日本酒の印象が変わってしまうお酒であると言えますね。
日本酒が好きな恩師に御馳走になって知ったのですが、キツさがなくて旨味があるのでついつい杯が進んでしまうお酒ですね。私は日本酒やワインが好きですが、これほどのおいしさをワインで味わえるかどうかわかりません。ワインなら、万のつかない価格では無理です。
今回はお世話になった方に贈ったのですが、ちょっと手に入りにくいお酒だときいていてまだ飲んだことがなかったそうで、大変よろこんでもらえました引用:楽天市場
この方は、ワインと比べてかなりコスパが良いと考えているようですね。
値段だけを考えると「高い!」という印象ですが、飲んでみると「値段以上の美味しさ」と感じる人が多いのです。
まず香りですが日本酒特有のツンとした感じがありません。
そして一口含んだ時の甘み?やわらかさ?まろやかさ?とてもフルーティで、えっ、これ日本酒?という味わいでしたが、その後日本酒特有の風味が広がりました。
辛口が好みの人には物足りないかもしれませんが、とても飲みやすく、ちょっと日本酒は苦手という人でもおいしくいただけると思いました。引用:楽天市場
「本当に日本酒?」と感じてしまうほどのフルーティな香り。
それが遠心分離シリーズの最大の特徴ですが、日本酒好きな人が飲むと物足りないと感じることもあるようです。
「獺祭」の中でもさらに澄んだクリアな味で、スーッと体になじむような感覚があります。どの「獺祭」にも言えることですが、とにかく「日本酒と思わず飲んでみてほしい」、この一言です。
日本酒嫌いな人はそのまま飲めますが、日本酒好きにとっては物足りない感じもあるんですよね。「日本酒ではなく新しいお米のお酒」という認識の方が正しいのかもしれません。
引用:バッカス
旭酒造は、「変革と革新の中からより優れた酒を創り出す」ことをモットーとしています。
「日本酒ではなく新しいお米のお酒」という感想を持ってもらうことは、まさに旭酒造が目指しているところ。
しかし、「これぞ日本酒!」という味が好きな方には、物足りないのかも知れません。
まとめ
遠心分離システムで作った獺祭は、通常タイプの獺祭よりもさらに美味しいことが分かりました。
記念日やお祝いごと、がんばった自分へのご褒美など、特別なときにぜひ一杯やりたいですね。